授業づくりで学校をつくる ー北海道大教授 守屋 淳 先生の訪問ー
第一小学校は、授業づくりで学校をつくる取り組みを行っています。
この日、北海道より北海道大学教授 守屋 淳さんが来校。一日本校の教育活動を参観し、今後の授業づくりに向けたアドバイスがありました。
守屋さんは、大学で教育学の研究を進める一方で「北海道学びのネットワーク」を主宰し、北海道の教員の授業づくりについて指導的立場にあり、授業づくりの第一人者です。また、学びの共同体SVとして全国各地の学校の授業づくりと学校づくりを支える活動をされています。
今回、本校の取り組みについて、話をきき、ぜひ訪問させてほしいという依頼があり訪問が実現しました。北海道の教育について中心的立場にある守屋さんにきてもらえるという機会に職員一同この日を心待ちにしていました。
この日は全学級を参観するとともに、午後は代表授業を参観。さらには授業リフレクションと全体講話と本校にとって充実した校内研修の日となりました。
なお、守屋さん来校にあわせて、市教育委員会指導主事や市研修センター指導主事、市内の学校からも多数来校し、本校にとって大きな学びのある一日となりました。
以下、一日の流れに沿って紹介します。
1 全学級授業公開(3・4校時)
全25学級の授業をひらき、子どもの学びの様子を参観してもらいました。
互いに支え合いながら学ぶー。この一年で子どもはすっかり学び上手になりました。どの学級の子どもも穏やかなのです。気持ちよさそうに学んでいます。教師が教えるのではなく、子ども同士が支え合って学びながらつかみ取っていく。教師はそれを支えていく。
この一年の継続の子どもの姿が以下の写真。
どうでしょう。。。
写真をご覧になった皆様は一小の子どもや授業者の様子からどんなことを感じますか?
ペアやグループ学習で支え合って学ぶことを継続してきたことで、学校は様子が一変しました。
例えば、今回、教室を回っていたとき、友だちと喧嘩をして泣いていた子どもがいました。
友だちが声をかけています。「だいじょうぶ、泣かなくていいんだよ。」と。。。。教師も「悔しいことがあったら、先生にお話ししてごらん」とそばに寄り添います。
学級全体がやさしさにあふれています。支え合って学ぶことで、どの学級も互いが互いを理解し合い、うれしいことも、かなしいことも、くやしいことも、みんなで共有し合える子どもがたくさんいる学級となりました。とてもうれしいことです。
2 代表授業(5校時) 6年 理科 「水溶液の性質とはたらき」
本単元は、「水溶液には気体が溶けているものもあること」「水溶液には金属を溶かす性質を持つものもあること」「水溶液は酸性、中性、アルカリ性に分けられること」などを実験を通して理解しながら、水溶液の性質とはたらきについてとらえることがねらいです。
本時は、12時間扱いの最終。「酸性とアルカリ性の水溶液を混ぜるとどうなるか実験を通して知る」つまり、「中和」について理解することがねらいです。
あれ?と思う方もいるかもしれません。そうです。実は「中和」については小学校の理科では扱いません。中学校3年生の内容なのです。
しかしながら、この授業を進め、水溶液には酸性、中性、アルカリ性の性質があることを知ると、子どもは必ず「混ぜるとどうなるの?」という問いを持つのです。
この授業は、そんな子どもたちの問いを大切にし、構想した授業。授業者のチャレンジでもあります。
授業の様子です。。。。。
子どもの学びから多くのことを参観者も学ぶことができた授業。
実は、今回の授業については皆さんにお知らせしたいことがたくさんあります。
従って、この授業での子どもの学びの記録については、再度新たな記事にてお知らせすることにします。少しお待ちくださいませ。
とにかくすごいぞ。6年生!
3 授業リフレクション・全体講話
代表授業のリフレクションでは教師同士が授業での子どもの学びから学び合います。
そして最後は守屋さんによる全体講話。
話で大切だと思ったのは、「これからめざす教育の形は、授業では、子どもが学ぶ主体であって、教師はそれを支える存在となる」という話。
第一小学校の取り組みは着実に「これからめざす教育」に近づいており、授業の一端から「子どもが学びの主人公となっていること」「どの子も夢中になって学んでいること」「教室がどの子にとっても安心していることができる、受け入れられている場所であること」がうかがえたという話もありました。
子どもの目の輝くと同じくらい、教師にも多くの学びがあったなんともぜいたくな一日となりました。
守屋さんもまたきっときてくれるはずです。
その日まで、日々子どもと授業にチャレンジです。
代表授業の様子は、準備ができましたらまた掲載しますので少しお待ちください。
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